連絡もつかず帰って来なかったあの日。

2020年9月の終わり。
その日は、仕事へ行ってから連絡が取れなくなり、
夜中になっても帰ってこなかった。

9月の半ば頃から、目に見えて元気がなく、
しんどそうだな、と思って真面目に心配していた。

長男3歳2ヶ月、次男が1歳4ヶ月。
都内から転勤で地方で暮らしている。
身内も友達もいない。
わたし、なんで友達できなかったんだろう…

私は、仕事をフルタイムでしていた(派遣社員)。
あまりに仕事が合わなくて、10月から違う勤務先が決まっていた。

夫に毎朝身体と精神のために養命酒を注いでいた。
養命酒は義父のすすめでもあった。
要するに、義父も夫の精神の状態を心配していた。


そしてXデー。
夫へメールをしても、電話をしても、なんの応答もない。
心配だった。
嫌なことを頭がよぎったりもした。

大丈夫だろうか、
生きているだろうか、
お願いだから返信をして…

 

精神的に疲れ果てていると思ったため尚更心配になり、
私は、夜中1時過ぎだっただろうか、警察へ相談をした。
自宅の車で出かけていたので、車の車種やナンバーを伝えて探して
もらうことになった。(この際警察が手違いを犯し、夫の勤務先へ電話をして、
夜中の為留守電になった所でメッセージを残してしまい、次の日の朝再生され、
本社までこの話がいってしまう。そして、そのことで夫は激怒する。でも、怒るのは
当たり前だと思った。勤務先にそんなこと知られたくないのは誰だって同じ。
後日私は警察に経緯を教えてもらい、警察は落ち度について謝罪した。)

 

朝方(確か5時過ぎだったと思う)、警察から見つかったと連絡があった。
会社付近で車で走っている所を見つけてくれたらしい。
そのままパトカーの後に続いて車を走らせて家まで連れて来てくれた。
帰りたくなかったらしい。

顔を見た時にとても安心して涙がでたのを覚えている。
その日、仕事だった夫は特になにも言わずシャワーを浴びてまた仕事へでかけた。

 

この出来事がすべての始まりだったように思う。